勤務表、ローテンション表、スケジュール表等に見られる勤務シフト表の作成手順について
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勤務シフト表の作成手順について

勤務表、ローテンション表、スケジュール表等に見られる勤務シフト表の作成手順について、コンピュータ等を使い勤務シフト表を作成する場合、いくつかの手順がある。それは、現在の作成の仕方について先ず整理するところから始めるべきではないでしょうか。
1、勤務シフト表(ローテーション表とかスケジュール表或いは勤務表などと呼ばれることもある)の前提となる作成期間の情報
当たり前のようですが、情報を整理するという視点から、勤務シフトを作成する期間とシフト名に表示させる会社名などはキチンと押さえておこう。自社内だからといっても、帳票としての見栄えを整えるために準備をしておきましょう。


会社名 ヒューネットジャパン株式会社
シフト作成期間 毎月21日~翌月20日まで

2、勤務シフト名称と時間記号等を整理する。
勤務シフトの名称を明確に定義する。夜勤や早番などといった名称である。中には名称を定めず何時には何人くらいいればといったアバウトな体系も見られる(それにはそれなりのやり方もあります)が、ここでは、明確に定義しましょう。
次に、勤務シフト表を作成する際に、事業所では様々な記号をつかっている。中にはそのまま文字で表示しているところもあるが、殆どの事業所では、記号が多いようです。次に、それぞれの勤務時間帯を表示します。併せて、上記の勤務区分が同じような時間帯に複数ある場合を考え、勤務区分ごとの合計区分も決めておきましょう。
次に、勤務シフト表を作成する際に、どのような順番で配置するかの優先順位を決めましょう。
これらを表にすると以下のようになります。


記号 勤務シフト名称 合計
区分
優先
順位
勤務時間 備考
夜勤 夜勤 16:45
明番 9:00
× 公休 公休
早1 早番1 早番 6:15 14:15
早2 早番2 早番 7:00 17:00

3、勤務シフト作成に当たっての前提条件を明確に定義する。
勤務シフト表(ローテーション表とかスケジュール表或いは勤務表などと呼ばれることもある)を作成する場合、様々な制約が各事業所によって存在するようです。これが、勤務シフト表の作成を複雑にしている要件でもあります。しかし、キチンと紙に整理すると色々なものが見えてきます。
これを勤務シフト作成前提条件といっておりますが、先ず第一に上げられるのが勤務体系が持つ特性の整理です。例えば、遅番の次の日は早番を割り当てない、或いは、夜勤の前日は日勤を割り当てるなど、その体系は事業所によっても大きく異なります。先ず、これを整理しましょう。(ここでは介護施設を例にとって説明しております)


勤務区分名
(当該日)
対象者 前日 翌日 翌々日 3日目 翌日禁止勤務 割当間隔 備考
夜勤 看護職 日勤 明番 公休 公休
夜勤 介護職 明番 公休
遅番 全員 早番、遅番
風呂番 全員 4日

次に、勤務区分が持つ前提条件があります。人に関する排他等、ここでは勤務区分の特性のみを整理します。

項目
夜勤 看護師を一人以上配置、男性だけの配置は厳禁、正社員が一人以上等など
早番 早番リーダーを必ず一名配置する
契約職員の夜勤 月4回を基本として配置する
委員会活動 委員会参加者は早番を原則とし、重複する場合は日勤を割り当てる
ランク A~Cを中堅、Dは新人とし、新人同士の夜勤は割り当てない
勤務日数 連続勤務は4日を最大とし、それ以上は割り当てない
公休数 公休並びに特休は年間カレンダーに準じて配置する

4、曜日別もしくは月別の配置人員数を明確にする
事業の種類によっては、曜日毎に人員の配置が著しく異なる場合もあります。また、お盆や正月などの休日が大量に発生する場合も大きな動きがあります。
事前の作業に当たってはこれらを明確に定めておきましょう。


勤務区分 対象者 風呂の日
夜勤 看護職 1 1 1 1 1 1 1 1
夜勤 介護職 2 2 2 2 2 2 2 2
早番1 介護職 2 2 2 2 2 2 2 2 3
遅番 全体 1 1 1 1 1 1 1 1
準遅 全体 2 2 2 2 2 2 1 1

実際には、月間で作成するのですが、週単位での勤務関係を月間に繁栄させるという点ではこの表で十分かとも思われます。ただし、月間で曜日毎に変化がある場合は月間で作ることをお勧めします。

5、次は個々人の就業条件を整理しましょう。
多くの事業所では、時間の流動化が中々はかれないというお悩みをよく聞きます。皆さん生活のために働いていることを考えれば、事業側の勝手で休ませたりすることもままなりません。しかし、必要な時に必要な人が欲しいのは人員配置を行う人にとって重要な課題でもあります。やはり、効率的に人を配置し、尚且つ個々人の就業モラールを維持するためには、条件を的確に把握し、それらを踏まえた配置が望ましいと考えます。
以下の表のような形で就業条件を整理しますと、比較的容易に配置が可能になると考えます。


従業員名 職務 役職 雇用形態 ランク 就業条件
東北花子 看護 主任 常勤 土日の勤務は不可
関東太郎 介護 係長 常勤 シフトは割当てず応援要員とする
近畿由美 介護 契約 夜勤勤務不可
四国正雄 介護 契約 週3日勤務(日・水・木・金限定)水曜日は遅番のみそれ以外は早番と日勤のみ
山陰恵美 介護 派遣 週4日勤務、土日祝祭日はお休み
九州次郎 介護 派遣 夜勤禁止、土日、祝日等の連続する休みの2日間勤務は禁止

6、個人別排他要件を整える。
3のところでグループの排他を定義して、また5の項目でランク付けもとってはいるのですが、これは、ばらばらの情報ですので、改めて一つのものとしてまとめておくと便利だと思います。これを元に組合せパターン禁止の条件が人目で行うことが可能となります。


グループ名 内容 従業員名
熟練者グループ ABクラス 東北、関東、近畿
禁止グループ 仲悪い 近畿、山陰

7、委員会等の事前配置者の確認を行う
委員会に限らず、各種会議を踏まえて、勤務シフトを作成しませんと、お休みの日にわざわざ会議のために出勤等ということにもなりかねません。実際、訪問をするとそのような体系になっている事業所様が多いのに驚きますが。いずれにしてもまとめておきましょう。


会議名 日程 担当者名
生活委員会 第一水曜日 北海道、四国
お話の会 第三木曜日 山陰、近畿


8、勤務予約の登録を行う。
ここまで整いますと、後は勤務シフト表(ローテーション表とかスケジュール表或いは勤務表などと呼ばれることもあリます)の作成に係ります。先ず最初は、各人のお休みの予約をプロットするという作業に入ります。当然お休みの予約が入れば、その人達の月間の休日が減ることになりますので各人の予定公休から減算する必要があると思います。この時に注意したいのが、予約の休みを受け入れたことで、上記条件が満たされなってしまわないかをしっかりと見極めてください。実際、有給の届出が集中し夜勤が割当てられない等といったことが出ることもままあります。
次に、上記7の委員会の予定をプロットします。

9、勤務シフトのアサイン(割当)を行う。
勤務シフトの割当ての手順は、色々な方法がありますが、詳しくは、三交代の勤務表をつくるを参考にしてみてください。

10、訂正と年間配置の管理
勤務シフト表どおりに進まないのが世の常です。また、大量に退職者が出たりと、シフト作成者にとっては、受難の日々が続くときもあります。しかし、それを真摯にとらえ、粛々と仕事を進めなければいけません。また、年間の管理も重要な仕事になります。
これまでは、エクセルやフリーハンドで且つサービス残業で作成されてきたと思いますが、弊社に限らず、勤務シフト作成ソフトウエアは、弊社が開発した当初から考えますとかなりの数が出てきました。それぞれに特有の機能を持ち、仕事の改善に役立つように作られていると思われますので、作業が大変と考えておられる方はこの機会にソフトウエアの導入を考えられてはいかがでしょうか。
その際に、弊社の「ワークナビ」の参考の対象に入れていただければうれしい限りです。

弊社では、実際の勤務シフト表を事前にお預かりし、それを元にデモンストレーションを行うという体系も構築しておりますので、その節は是非弊社までお尋ね下さい。